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恐怖の一瞬

今迄の人生で一番怖かった瞬間……
昭和天皇が生きていた頃、私は広島に半年程「出張」した時期があった。
二週間に一度、実家に戻る感じだった。
広島と東京の往復には専ら航空機を利用した。
(当時はマイレージなんか無かった)
何回乗ったのか、憶えていない程利用したが、その内の一回だけ鳥肌が立つ経験をした。
離陸した航空機は所定の高度に達する迄、エンジン全開状態になる。
(滑走路上で加速する時間が好きだった)
エンジンの状態は「音」で判ると言っても過言では無いが、一度だけ離陸して十数秒程経過した段階で「音」が小さくなった事が有る。
しかも異変は音だけではなく、上昇する感覚がガクッと「下がった」のだ。
私以外にも幾人かが「ハッ」と顔を上げたので、錯覚では無い。
しかも私の席からはベテランと思しき(失敬!)客室乗務員の顔が見える位置だったが、彼女の表情を見た瞬間、鳥肌が立った……
恐怖に引き攣っていたのだ。
私が感じた「異変」はベテランの客室乗務員が表情を変えるレベルの「異常事態」だった。
幸いにして即座に通常の加速感に戻ったが、あの「瞬間」は永く感じた。
想像だが、パイロットがエンジン出力関係のレバーに触れたのだと思う。
(スロットルなのかな?)
地表近くなのでエアポケットとは思えないし、当日は薄い雲が有る状態=風も強くは無かった。
その後も航空機を利用したが、幸いにして同じ経験はしていない(笑)
だが、あの瞬間に脳裏を過ったのは過去の航空機事故現場の映像だった……
恐怖の一瞬_e0004009_0153172.jpg




無数に浮遊するオーブ。
だが、リレーズした時、目の前には「何も」存在していなかった……
無論、雨も雪も降ってないし、風も無い穏やかな夜だった。
恐怖の一瞬_e0004009_0173423.jpg

by Photo_Artisan | 2005-08-24 23:00 | 独白
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